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ジャックスター(1969年)

60s

1960年代後半までバスケットボール市場を独占していたキャンパス”オールスター(1917年)”だったが、他のスポーツブランドが市場に参入し、それまでバスケットボールシューズとしてスタンダードだったキャンパス地から耐久性の高いレザー製のシューズがスタンダードになろうとしていた転換期の”1969年”にリリースされたのが、”ジャックスター” である。

 このモデルはコンバースとして初の、アッパーにレザーを使用したモデルで正式名称は”スムースレザー・オールスター”である。

 その生産期間はとても短く1969ー1973年の5年間でのみ生産されていたが、コンバースの顔の一つである”ワンスター”のモデルとなっているということと、その限られた生産期間ということで伝説的な存在として知られている。


キャンパスオールスターとの違いは使われている素材だけではなく、”スター&バーズ” と呼ばれている”★”のマークとそれを挟むようにある2本ラインの特徴的なデザインである。これは単なるデザイン的に施されたものではなく、しっかりとした機能的な意味を持ってつけられたもので、選手たちの”足の横方向への動きをサポートするするため”というバスケットボールシューズらしい機能的な装飾なのである。他にも”ナイロンのステッチ”や”インサイドカップ”、シュータンの裏に重ねられた”ナイロントリコット”など、選手の激しい動きに対応するための機能が搭載された、プロバスケットボール選手のパフォーマンスを高めるために作られたスニーカーであったことは確かである。

image from / converse.co.jp

初期のジャックスターのアッパーとソールを圧着させる方法には、あえて”セメント製法(アッパーとソールを接着剤で貼り合わせる製法)”が使われており、その理由としては”ヴァルカナイズ製法(熱で圧着させる製法)”だと、レザーが圧着するときの熱に耐えることができないからである。


 初リリースの翌年にはアッパー部分にスエードを使用したものが発売され、カラーバリエーションもNBAのチームカラーに合わせやすいように7色展開され、そして1972年にはハイカットバージョンも発売されるなど大きな支持を集めていた。 しかし、始めにも言ったようにその生産期間は5年で終わることとなる。

 その理由はよく分かってはいないが、一説によると60年代に人気だったアディダスのスリーストライプ”3本線”に感化され、2本の線をデザインとして施していたがそれを無くし、完全オリジナリティのシューズにするため、というようなことも巷ではささやかれているが、真相はわからないままである。

生産が終わった翌年には、原型はジャックスターの姿を留めたまま、2本のラインが消え、★マークだけが残ることとなり後に”ワンスター”として発売から現在に至るまで世間からの大きな支持を得ることとなるスニーカーが誕生する。

 

コンバースの始まり(since1908)

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